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ガリウムシンチグラフィ
ガリウム-67という物質を利用した画像検査で、腫瘍や炎症がある部位を調べることができます。腫瘍や炎症に集まる性質があるガリウム-67を投与した後で、特殊な装置を使って全身を撮影することで、病変の部位を特定することができます。
寛解(かんかい)
治療により、がんの症状が軽減や消失したり、がん細胞が減少や消失する効果が得られた状態をいいます。効果の程度によって、完全寛解(奏効)、部分寛解(部分奏効)などに細かく分けられます。寛解の状態を維持できれば、安定した毎日を過ごせるようになります。
完全寛解(完全奏効)
治療により、がんの症状やがん細胞が完全、あるいはほぼ完全に消失する効果が得られた状態をいいます。国際的に使用されるリンパ腫治療の効果判定基準のなかで、最も効果が得られた状態にあたります。寛解の状態を維持できれば、安定した毎日を過ごせるようになります。
感染症
細菌、ウイルス、真菌(しんきん)などの微生物が体に侵入して増殖を続けることが原因で、発熱などのさまざまな症状が引き起こされた状態です。リンパ腫の治療中は、お薬の影響によって免疫力が低下して感染症にかかりやすくなるため、感染症予防が大切です。
がん相談支援センター
全国のがん診療連携拠点病院、小児がん拠点病院、地域がん診療病院に設置されている、がんに関する無料の相談窓口です。がん治療に詳しい看護師やソーシャルワーカーなどに、治療や療養生活全般、地域の医療機関などについて相談することができます。患者さんやご家族だけでなく、誰でも利用することができます。また、匿名での相談も可能です。
緩和ケア
病気に伴う心と体の痛みを和らげることです。患者さんが「生活の質(QoL)」を落とさずに自分らしく過ごせるように、お薬を使った方法だけでなく、精神面のサポート、食事メニューや味付けのアドバイス、医療費に関する相談など、幅広い対応が必要とされます。
き
拒絶反応
臓器移植においてドナー(提供者)から移植された臓器が、患者さんの免疫反応によって異物とみなされて、攻撃・傷害を受ける現象をいいます。これとは逆に、リンパ腫の治療で行われる同種造血幹細胞移植(どうしゅ ぞうけつかんさいぼういしょく)では、移植したリンパ球や造血幹細胞からできたリンパ球が、患者さんの体を異物とみなして攻撃することがあります(移植片対宿主病)。症状は、皮膚のかゆみ、肝機能障害、下痢、吐き気などさまざまです。
け
血液検査
病気の診断や経過観察のために血液を採取して行う検査です。また、肝臓や腎臓などの機能を確認して、治療において注意すべき点を判断するためにも行われます。リンパ腫での主な検査項目には、リンパ球、C反応性蛋白、乳酸脱水素酵素、可溶性インターロイキン-2受容体などがあります。
血小板
血液を構成する細胞の一種で、出血した際に血を止めるための重要なはたらきをもちます。リンパ腫の治療では、抗がん剤や放射線の影響によって血小板をつくる骨髄のはたらきが抑えられるため、血小板が減少し、出血しやすくなることがあります。
限局期
リンパ腫の病期分類(Ann Arbor分類)のⅠ期(1ヵ所(1領域)のリンパ節または単一のリンパ節外臓器の腫れがある状態)とⅡ期(横隔膜より上もしくは下のどちらか一方に、2ヵ所以上のリンパ節やリンパ系組織の腫れがある状態)をいいます。ただし、巨大な腫瘤がある場合は進行期にあてはまります。
2025年8月
HE-JP-250002730