りんぱしゅ通信ホーム >  ご家族のかたへ:療養生活のサポート

監修:
公益財団法人慈愛会 今村総合病院 名誉院長兼臨床研究センター長、HTLV-1研究センター長

宇都宮 與(うつのみや あたえ)先生

療養生活のサポート

リンパ腫の治療は、入院が必要な治療もあれば、通院で行える治療もあります。治療中は、いつも通りの生活が送れないことや副作用の影響などで、肉体的にも精神的にも、ご本人にかかる負担は大きくなります。ご本人が安心して治療を受けられるよう、ご家族のかたのサポートが重要です。

入院時にできること

入院で治療を行う場合には、衣類の洗濯や買い物、勤務先への連絡などをサポートすることで、より快適に入院生活が送れるようになります。入院中は、短い時間でも良いので、こまめに顔を出すようにしましょう。ご本人では主治医や看護師に伝えづらいことも、ご家族が代弁者となって対応してあげましょう。また、入院中は、治療の副作用で体調がすぐれなかったり、精神的に負担がかかる場合も多いため、ご本人が会いたいという人以外は、基本的にお見舞いは断った方がよいでしょう。ご本人が断りづらい場合には、ご家族が伝えてあげてください。退院時には、主治医や看護師から退院後の生活上の注意点について説明がありますので、メモをとるなどしてよく聞いておきましょう。

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副作用への対処法を知る

放射線療法や薬物療法は通院で行われる場合も多く、ご家族も治療内容や副作用についてよく把握しておきましょう。いつどのような副作用がでる可能性があるか、自宅での対処法や、どのような場合にすぐに受診が必要かなどをしっかり確認しておきましょう。特に、38℃以上の発熱や、1日に5回以上の下痢が続く場合には、すぐに病院に行くようにしてください。また、治療日誌などで治療の記録をつけることも有効です。ご本人がつけるのが基本ですが、難しい場合にはご家族が協力してつけるようにしましょう。患者さんの様子や変化については、ご本人自身が気づかない場合もあるので、ご家族がメモをしておき、主治医に伝えることが役立つ場合もあります。通院治療の場合には、治療中も仕事や家事などができる場合もありますが、からだへの負担を考えて、ご本人に無理がないようにご家族も気をつけてあげましょう。

治療日誌に記録しておきたい体調の変化

体重

体温

食事量

身体のつらさ

食欲

吐き気・嘔吐

疲労感

だるさ

下痢や便秘

睡眠状況

など