Skip to main content

りんぱしゅ通信ホーム >  検査・診断・治療:【疾患編】DLBCLの治療

初発時の治療があるように、再発時の治療もある。
あなたが望む治療を、あなたと考えていきたい。

DLBCLの治療

監修:
名古屋大学医学部附属病院 血液内科 講師

島田 和之(しまだ かずゆき)先生

DLBCLの治療方針は、ステージなどによって異なります。また、患者さんの年齢やからだの状態、どのような持病を持っているかなど、それぞれの患者さんの状態に合わせて治療法を決定します。

DLBCLの治療

DLBCLでは化学療法や放射線療法などを行います

初めて DLBCL と診断された場合は(初発しょはつ)、そのときの病気の状態を限局期進行期に分けて治療を進めます。いずれもR-CHOP(アールチョップ)療法または抗CD79b抗体薬物複合体併用R-CHP療法という複数の抗がん剤を組み合わせた治療が標準治療になっています。

抗がん剤治療や放射線治療

日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン 第3.1版(2024年)Web版, 2024
「第Ⅱ章リンパ腫 Ⅱリンパ腫 5 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」

限局期の場合

限局期では、10cmを超えるような大きな病変がない場合は、R-CHOP療法を3コース繰り返したのち病変部位に対するを行うことがあります。全身療法である抗がん剤治療の回数を抑えることにより副作用を軽減するねらいがあります。

一方、放射線療法ができない場合(首や若い女性の乳房などの病変で、治療効果よりも副作用が心配される場合など)や大きな病変がある場合は、R-CHOP療法または抗CD79b抗体薬物複合体併用R-CHP療法を行います。

R-CHOP療法または抗CD79b抗体薬物複合体併用R-CHP療法のみを行うか放射線療法を組み合わせるかは、病変部位や患者さんの年齢なども考慮して検討されます。

治療により効果が得られ、通常の検査ではがんが見られなくなったら(完全奏効(かんぜんそうこう)といいます)、経過観察になります。一方、がんが小さくなったものの残っている場合(部分奏効(ぶぶんそうこう)といいます)は、追加で放射線療法を行います。

進行期の場合

進行期の場合は、R-CHOP療法または抗CD79b抗体薬物複合体併用R-CHP療法が標準治療として勧められます。

完全奏効の場合、限局期の場合と同様に経過観察に入ります。再発のリスクを減らすために、治療前に大きな病変があった部位に放射線療法を行う場合もあります。

日本血液学会編:造血器腫瘍診療ガイドライン 第3.1版(2024年)Web版, 2024
「第Ⅱ章リンパ腫 Ⅱリンパ腫 5. びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」

初回治療がうまくいかない場合や再発した場合

再発とは、治療によりがんが消えたり小さくなったりした後に、再び活動性が生じることです。初回治療で効果が得られなかったり再発した場合は、CAR T細胞療法、二重特異性抗体、自家造血幹細胞移植(じかぞうけつかんさいぼういしょく)と大量化学療法の併用などが考慮されます。

それぞれの治療法のうち、どの治療を選択するかは、再発の時期や患者さんの状態などを考慮しながら決定されます。

自家造血幹細胞移植と大量化学療法の併用は身体への負担もある治療法なので、実施が難しい場合は救援化学療法(きゅうえんかがくりょうほう)のみを行います。放射線療法が選択される場合もあります。

救援化学療法として使用する薬は複数あり、どの薬を使用するのが良いかは病状により異なります。さまざまな化学療法があり、患者さんの状態などを考慮して決められます。

DLBCLに対する治療は盛んに研究が行われており、臨床試験(りんしょうしけん)に参加するのも選択肢のひとつです。

日本血液学会編:造血器腫瘍診療ガイドライン 第3.1版(2024年)Web版, 2024
「第Ⅱ章リンパ腫 Ⅱリンパ腫 5. びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」より参考・参照
神田善伸 監:ウルトラ図解 血液がん, 法研, p84, 2020