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検査・診断・治療FLの症状や病期

監修:
独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター 臨床研究センター長
永井 宏和(ながい ひろかず)先生

リンパ節の腫れや全身症状(B症状)などがみられます

FLでは、病気の進み具合やがん細胞が増えている場所によって、さまざまな症状がみられます。

がん細胞が増えている場所によってみられる症状

リンパ節の腫れ

首や足のつけ根、わきの下などが腫れます。

皮膚の症状

かゆみを伴わない発疹など、皮膚の症状がみられる場合があります。

肝臓、脾臓の腫れ(肝腫大、脾腫大)

お腹や背中に圧迫感や痛みを感じることがあります。触診で肝臓/脾臓の腫れがわかる場合もあります。

その他の内臓の一部の
腫れ・圧迫

部位に応じてさまざまな症状があらわれます。

また、B症状と呼ばれる以下の3つの全身症状が発現する場合があります。

B症状

原因不明の体重減少

きちんと食事をとっているのに、体重の減少がみられる場合があります。

原因不明の高熱

原因がみあたらないのに、38℃以上の高熱が続くことがあります。

激しい寝汗盗汗とうかん

就寝中に大量の寝汗が出て、寝間着を着替えなければならないほどひどい場合もあります。

FLが原因で他の病気(合併症がっぺいしょう)が起こることもあります。
正常なB細胞のはたらきが低下すると感染症にかかりやすくなります。また、通常は感染症の原因とならないような細菌やウイルスでも感染症が引き起こされることがあります。このような感染症を日和見感染症ひよりみかんせんしょうといいます。
骨髄で異常なB細胞が増殖すると、赤血球や血小板といった血球の産生も妨げられます。それにより疲労感や出血傾向なども起こることがあります。

FLが原因で起こる合併症

感染症

正常なリンパ球のはたらきが低下すると、感染症にかかりやすくなります。またかかると、治りにくい場合があります。

疲労

貧血からくる疲労感があります。骨髄で異常なB細胞が増えることで赤血球が正常につくられなくなり、貧血を起こすことがあります。

出血傾向

骨髄で異常なB細胞が増えると血小板が正常につくられなくなり、血が止まりにくくなるため、あざができたり鼻血が出やすくなることがあります。

FLは病気の進み具合により限局期と進行期に分けられます

FLがどの程度進行しているか(進行度)は、病期びょうき(ステージ)であらわされます。FLの病期は、Ann Arborアン・アーバー分類により4つに分類されます。

病期 病状
Ⅰ期 1ヵ所(1領域)のリンパ節または単一のリンパ節外臓器の腫れがある状態
Ⅱ期 横隔膜より上もしくは下のどちらか一方に、2ヵ所以上のリンパ節やリンパ系組織の腫れがある状態
Ⅲ期 横隔膜より上と下の両方に、リンパ節やリンパ系組織の腫れがある状態
Ⅳ期 リンパ節以外の臓器にリンパ腫が広がっている状態

病期Ⅰ・Ⅱのようにリンパ腫の広がりが限定的な場合を限局期といい、より広範囲にリンパ腫が広がった病期Ⅲ・Ⅳを進行期といいます。FLは進行が遅く、進行期になって診断される患者さんが3分の2以上を占めます。

もっと知りたい方へ〜悪性度と進行度の違いは?〜

悪性度とは、いろいろな病気のなかで、どの病気が進行しやすいかをみたものです。病気の悪性度は進行の速さをあらわしており、進行が速いタイプを高悪性度、進行が遅いタイプを低悪性度といいます。
一方、進行度は病気の広がりをみています。進行度は病気の広がり具合によりⅠからⅣまで、4段階に分類されます。
FLはリンパ腫のなかでも年単位でゆっくりと進行する低悪性度のリンパ腫に分類されます。一方、病期であらわされる進行度は患者さんごとに異なります。

FLはまれに進行が速い別のタイプのリンパ腫に
変わることがあります

FL はリンパ腫のなかでも年単位でゆっくりと進行する低悪性度のリンパ腫に分類されますが、まれに進行が速い別のタイプのリンパ腫に変わることがあり、注意が必要です。FL病変の一部から、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCLディーエルビーシーエルなどの悪性度の高い病気が生じることがあるのです。

このような変化は形質転換と呼ばれ、FL患者さんでは年間2~3%の割合で起こるといわれています。形質転換しているかどうかは症状だけでは気づきにくく、例えばFLが治療後に再発した時などには、リンパ腫を採取する生検せいけんを行い、検査により細胞の“顔つきの変化”を確認することが勧められています。形質転換すると、治療方針の変更が検討されることもあります。

※がんの組織の見え方やDLBCLに特徴的なタンパク質など

FLに関するウェブサイトはこちらをご覧ください。

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ご家族のかたへ

ご家族のかたへ

監修:
公益財団法人慈愛会 今村総合病院
名誉院長/臨床研究センター長
宇都宮 與(うつのみや あたえ)先生

大切な人がリンパ腫と診断されたら、ご本人だけでなく、ご家族のかたにも大きな影響を与えます。悲しみや不安を抱えるなか、さまざまな決断をしたり、初めて経験する多くの変化に対処していかなければなりません。今後の療養生活や、ご本人を支えていくうえで重要なポイントを知っておきましょう。