1. りんぱしゅ通信 ホーム
  2. 検査・診断・治療:【疾患編】FLの検査・診断

検査・診断・治療FLの検査・診断

監修:
独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター 臨床研究センター長
永井 宏和(ながい ひろかず)先生

FLは検査での異常やリンパ節の腫れなどから疑われます

FLでよくみられる症状はリンパ節の腫れですが、痛みを伴わないのが一般的です。リンパ節の腫れとは、首(頸部けいぶ)、わきの下、足のつけ根(鼠径部そけいぶ)などのリンパ節を触れるとグリグリする“しこり”のことです。痛みを伴うのであれば、多くの場合、リンパ腫ではなく細菌やウイルスの感染による炎症と考えられます。

FLの症状はリンパ節の腫れのほか、原因不明の発熱やだるさ、ひどい寝汗などがみられることがありますが、ゆっくり進むため、自覚症状がないまま血液検査やCTなどの画像検査で診断されることもあります。

診断をはっきりさせるためには、腫れているリンパ節を採取して(生検せいけんといいます)、その組織を顕微鏡で見て、異常な細胞があるかどうかを調べます(病理検査びょうりけんさといいます)。FLの場合は、病理検査で細胞の形などを調べることで診断がつきます。

また、がんがどのくらい増えたり大きくなっているのか(腫瘍量しゅようりょう)、また、どのくらい広がっているのか(進行度)を調べます。

病気の状態を調べるさまざまな検査を行います

診断時や治療効果の判定時、経過をみる際には、問診や触診のほか、以下の検査が行われます。

主な項目 確認する内容
血液検査
血液細胞の数血液細胞(赤血球、白血球の各タイプ、血小板)の数が、多すぎたり少なすぎたりしないか、また量の変化を調べます。
肝機能検査肝臓や腎臓の機能が低下していないかどうかを調べます。
腎機能検査
LDH病気の進行度を調べたり、経過の予測、治療を開始するかどうかの判断に用いられます。がん細胞の量が多いとLDH値が高くなります。
β2ミクログロブリン病気の進行度を調べたり、経過の予測、治療を開始するかどうかの判断に用いられます。がん細胞の量が多いとβ2ミクログロブリン値が高くなります。
尿酸値腫瘍崩壊症候群しゅようほうかいしょうこうぐん(TLS)のリスクや、TLSが起こっていないかを調べます。TLSとは、強力な治療によりがん細胞が急速に破壊されると、死んだがん細胞から大量に放出された物質によって腎臓の機能低下などが起こる病気です。リスクがある場合は予防薬の投与を行うことがあります。
ウイルス検査ウイルス感染症や、ウイルスが原因で生じるリンパ節の腫れとFLを見分けるために行います。また、FLでよく用いられる治療薬には、B型肝炎ウイルス(HBV)に感染歴がある場合は注意が必要なものがあるため、感染の有無を調べます。
(リンパ節)生検・病理検査

麻酔をして、腫れているリンパ節などの病変の全体、あるいは一部を採取する手術を行います。採取した組織を顕微鏡で見て、異常な細胞があるかどうかを調べます。

免疫学的検査採取した組織の細胞が、リンパ腫に特徴的なタンパク質をもっているかどうかを調べます。
骨髄検査
麻酔をして腸骨ちょうこつ(腰の骨)や胸骨(胸の中央にある骨)に針を刺し、骨の中の骨髄の細胞や組織を採取して、骨髄にがん細胞が広がっているかどうかを調べます。
画像検査
CTPETMRI、内視鏡などリンパ腫がどこにできているか、全身のどこまで広がっているかを調べます。あらかじめ、がん細胞に取りこまれる薬剤を注入してから画像を撮ることもあります。
心エコー検査(心臓超音波検査)など一部の治療では心臓への負担が生じる場合があるため、心臓の機能を調べます。

病気の経過を予測します

病気の経過の見通しのことを予後よごといいます。FLでは、濾胞性ろほうせいリンパ腫国際予後指標(FLIPIフリッピー)という指標があり、患者さんの年齢・病期・貧血の有無・血液検査のLDH値が高くないかといった項目をもとに予後を予測して、治療方針を考える際の参考とします。

FLに関するウェブサイトはこちらをご覧ください。

高額療養費制度を知っていますか? 高額療養費制度に関するQ&A 詳しく読む 高額療養費制度に関する「よくあるご質問」をQ&A形式で分かりやすく解説しています。

ご家族のかたへ

ご家族のかたへ

監修:
公益財団法人慈愛会 今村総合病院
名誉院長/臨床研究センター長
宇都宮 與(うつのみや あたえ)先生

大切な人がリンパ腫と診断されたら、ご本人だけでなく、ご家族のかたにも大きな影響を与えます。悲しみや不安を抱えるなか、さまざまな決断をしたり、初めて経験する多くの変化に対処していかなければなりません。今後の療養生活や、ご本人を支えていくうえで重要なポイントを知っておきましょう。