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検査・診断・治療MZLの治療アルゴリズム

監修:
愛知県がんセンター 血液・細胞療法部 部長
山本 一仁(やまもと かずひと)先生

各リンパ腫における治療法:MALTリンパ腫

MALTリンパ腫は、からだのさまざまな部位に発症し、中でも胃や皮膚に好発すると言われています。胃で発生するMALTリンパ腫と胃以外で発生するMALTリンパ腫の治療法を説明します。

胃MALTリンパ腫の場合

限局期

胃MALTリンパ腫では、高い確率でピロリ菌とよばれる細菌感染が関係していると言われています。限局期でピロリ菌に感染している場合、まずは薬物によるピロリ菌の除菌治療を行います。除菌治療により、がんが小さくなれば、積極的な治療はせず経過を観察します。除菌治療が成功しない場合、もしくは除菌治療してもがんが小さくならず、症状がある場合には、ピロリ菌に感染していない場合にも同じように、放射線治療や、他の薬物治療を行います。経過観察後に再びがんが増殖してくる場合には、濾胞性リンパ腫(FL)に準じた治療を行います。また、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)との境界病変がある場合にはDLBCLと同様の治療を行います。

*境界病変 DLBCLとの区別がつかない腫瘍部分を指します。

胃MALTリンパ腫限局期の治療

進行期

進行期の胃MALTリンパ腫は進行期の濾胞性リンパ腫(FL)の治療と同様の治療を行います。経過観察後に再びがんが増殖してくる場合には、濾胞性リンパ腫に準じた治療を行います。また、DLBCLとの境界病変がある場合にはDLBCLと同様の治療を行います。

胃以外MALTリンパ腫の場合

胃以外のMALTリンパ腫は病期(ステージ)Ⅰ期か、それ以外の病期によって治療法が異なります。ステージⅠの場合には、手術によってがんの部分を取り除く外科切除、もしくは放射線治療、また経過観察を行います。ステージⅠ以外では進行期の濾胞性リンパ腫と同様の治療を行います。どのステージにおいても経過観察後に再びがんが増殖してくる場合には、濾胞性リンパ腫(FL)に準じた治療を行います。また、DLBCLとの境界病変がある場合にはDLBCLと同様の治療を行います。

胃以外MALTリンパ腫の治療

各リンパ腫における治療法:脾辺縁帯リンパ腫

脾辺縁帯リンパ腫は、症状・血液中の全血球成分の減少(汎血球減少)があるかどうか、またC型肝炎であるかどうかによって治療法が異なります。症状・血液検査に大きな異常がない場合には、経過観察を行います。症状・血液検査に異常がある場合にはC型肝炎であるか検査を行い、陽性であれば、C型肝炎の治療(ウイルスに対する薬物治療)を優先させます。C型肝炎の治療を行ってもがんが小さくならない場合や経過観察後にがんが増殖した場合には、脾臓の摘出(脾摘)あるいは薬物治療を行います。

脾辺縁帯リンパ腫の治療

各リンパ腫における治療法:節性辺縁帯リンパ腫

節性辺縁帯リンパ腫は極めてまれながんで、十分な治療法が確立されていません。一般的に、治療法は濾胞性リンパ腫(FL)と同様な治療を行います。

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ご家族のかたへ

ご家族のかたへ

監修:
公益財団法人慈愛会 今村総合病院
名誉院長/臨床研究センター長
宇都宮 與(うつのみや あたえ)先生

大切な人がリンパ腫と診断されたら、ご本人だけでなく、ご家族のかたにも大きな影響を与えます。悲しみや不安を抱えるなか、さまざまな決断をしたり、初めて経験する多くの変化に対処していかなければなりません。今後の療養生活や、ご本人を支えていくうえで重要なポイントを知っておきましょう。