DLBCLの治療(CAR T細胞療法)
監修:
名古屋大学医学部附属病院 血液内科 講師
島田 和之(しまだ かずゆき)先生
CAR T細胞療法
CAR T細胞療法(キメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法)は患者さんの免疫細胞の一種であるT細胞をとり出し、がんを攻撃する能力を高めるように遺伝子改変して体内に戻す、がん免疫療法のひとつです。
患者さんのT細胞から作られたCAR T細胞は、体内でがん細胞の表面にある抗原を目印としてがん細胞を攻撃します。また、CAR T細胞は体内で分裂して増殖し、がん細胞への攻撃を続けられると考えられます。
通常、CAR T細胞療法では、CAR T細胞の投与は1回のみとなります。
DLBCLでは初回化学療法を行っても効果が得られなかったり、1年以内に病気が進行した場合などに、CD19を標的にしたCAR T細胞療法を選択できます。
CAR T細胞療法の主な副作用
CAR T細胞療法では副作用が現れることがあり、副作用が発現するかどうかや、その強さは患者さんによって異なります。また、それぞれの副作用があらわれやすい時期も異なります。
CAR T細胞療法を行う際には副作用の予防や軽減のために、あらかじめ処置を行う場合もあります。
- 発熱、血圧低下、呼吸困難など(サイトカイン放出症候群)
- 意識障害、めまいやふらつき、時間や日付・自分のいる場所がわからなくなる、けいれんなど(神経系事象)
- 貧血、出血が止まりにくくなる、青あざや鼻血、感染症にかかりやすくなるなど(血球減少・低ガンマグロブリン血症)
- 発熱、嘔吐、頭痛、血圧低下、呼吸困難など(インフュージョンリアクション)
・・・など
日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版(2024年)Web版, 2024
「第Ⅱ章リンパ腫 Ⅱリンパ腫 5 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」
日本臨床腫瘍学会 編:がん免疫療法ガイドライン 第3版,2023
再生医療学会:再生医療ポータル
https://saiseiiryo.jp/keywords/detail/car-t.html
[2026年2月閲覧]